新築 のマンションや戸建の床材は、ほとんどフローリングで仕上られております。当社でも人気のリフォーム工事といえばやはり多いのはジュータンや畳のお部屋からフローリングのお部屋への床の張替え工事です。これは、見た目という点も大きな理由ですが、アレルギーの原因となる、ダニなどの発生が抑えられ、衛生面からも効果がある為です。 フローリングといちがいにいっても、使用している木材の種類(サクラ、メープル、ブナ、ナラ)、施工方法(根太張り、直張り)、防音性能など様々な種類に分けられ、各メーカーが様々な機能を持った商品を発売しております。 まず最初の分類方法として、素材による分類があります。1つ目は無垢材を使用したフローリング材です。特徴としては、無垢材ですので節や色のバラツキなど自然な感じが楽しめ、溝が深く、なめらかな仕上りになりますので重厚な雰囲気をつくることができます。ただし価格としては高価で、現場の状況・気候により隙、反り、割れか生じる場合があります。 2 つ目は突き板貼りを使用したものです。これは合板などの基材に天然木の単板を貼ったもので、熱に対する強さや、傷に対する強さなど無垢材にはない性能を実現しています。現在新築やリフォームに使用されているほとんどのフローリング材は価格・機能の面などからこちらのタイプになっております。次に使用している木材の種類を見てみましょう。
・乱尺張り
乱尺とは、フローリング材の長さが一定ではなく、一般的には300mm以上の様々な長さの木材を張る一般的な張り方です。木口のつなぎ目が一枚ごとに明瞭なため、一枚一枚がより独立した形で木の印象を表現します。
・りゃんこ張り
同じ寸法のものを、一定にずらして張る方法をりゃんこ張り、またはずらし張りといいます。特に長さの半分の寸法ずつずらす方法を、レンガ張りと呼ぶこともあります。木口のつなぎ目を直線上に合わせることで整然とした印象を与えます。
・ヘリンボーン
ヘリンボーンとは、ニシンの骨という意味。魚の骨のような並びに施工していく張り方です。クラシカルで重厚感のある空間を作ることができます。
・市松張り
正方形を交互に配置した模様の張り方。無垢木材の小片を、ヘリンボーンや市松といった模様に張り上げることを「寄木張り」といい、独自のデザインにより一般の張り方とは一風変わった表情を生み出すことが出来ます。
・簾(すだれ)張り
同じ長さのフローリング材を巾方向の接合面をそろえて張る方法を簾張りといいます。簾張りは天井によく行われる貼り方で、シンプルに見せながらも空間にアクセントを与え、簾状の張り方向が横の広がりを感じさせます。
・朝鮮張り
朝鮮半島の古い寺院や民家によく見られた張り方のひとつです。短い素材を有効に使い、広い空間に張り上げ、整然と落ち着いた雰囲気を作り出します。
①ナラ(オーク)
最もポピュラーな種類です。杢目が力強く、柾目面に虎班といわれる独特の模様が楽しめ、床の表情がよく出ます。
②サクラ
最近人気がある種類です。表面は通直で肌目も緻密です。優しい表情の床を楽しめます。
③ビーチ(ヨーロッパ産ブナ)
ナラ材と同じように木工家具の材料に多く使用されます。木肌にばらつきが無く、きめが細やかでやさしい印象を与えてくれます。
④メイプル(かえで・もみじ)
表面は通直、肌目も緻密で、縮み杢、波状杢、鳥目杢などをあらわします。重硬で味わい深い木肌を持ち、ボーリングのレーンなどにも使用されます。
⑤パイン
木目と節が特徴的なフローリングです。年輪がはっきりしていて自然な表情を出す事ができます。温かみがあり優しい貼り上がりです。
⑥カリン
別名ローズウッドと呼ばれる赤褐色の木肌を持つ美しいフローリングです。密度が高く目詰りもよく、耐久性にも優れております。楽器などにも使用されます。
⑦チーク
高級家具、装飾材などに主に使用される木材で、狂いが少なく極めて耐久性に優れています。
⑧ウォールナット
アメリカ産で家具やキャビネットの材料になります。加工性・保存性が良く褐色の色が特徴的です。
施工方法
次に施工方法別に見ていきたいと思います。まず1つ目は「根太貼り用」ですが、これは一般木造住宅に見られる工法で、床の下地を45㎜角の垂木などで303㎜(1尺)おきに入れ、その上に仕上げ材(フローリング)を釘などで止めていきます。2つ目は「直貼り用」です。これはマンションなどに適用される施工方法で、床下地のスラブ(コンクリート面)やコンパネ(木の床下地)などに接着剤などで仕上げ材(フローリング)を貼っていきます。防音フローリングなどは全てこのタイプです。
防音性能
次に防音性能ですが、これはマンションなどで床材をフローリングにする場合、階下への影響を考え、防音性能を管理規約として決められている場合があります。防音フローリングは通常のフローリングと違い裏側に特殊なクッション材が施されており、施工後に床の上を歩くとフワフワと沈み込むような感触があります。お住まいのマンションによって変わってまいりますが、L-45という性能があればほとんど問題が無いと思われます。ただしごくまれに、L-40の性能が必要な場合がございますのでお住まいのマンション管理規約をご参照下さい。
様々な性能
最近のフローリングの特徴として様々な機能を付加したものが多く見うけられます。これは各用途に合わせてフローリング材をお選びいただけるようになっており、例えば床暖房のお部屋や電気カーペットを使用するお部屋には、乾燥によるひび割れがおこり難い床材が適しておりますし、キャスター付のイスやラックをお使いのお部屋には、耐キャスター性能を持ったフローリングがございます。また、トイレの床には薬品やアンモニアに強く汚れにくい耐アンモニアの機能を持った床材がお勧めです。またワックスがけが必要ないフッ素コートを施したものもございまし、ペットとお住まいの方には、引っかき傷に強い耐傷タイプをお選びいただくとよろしいでしょう。また既存の床の上に薄いフローリングを施工するリフォーム専用の床材もございます。これは厚さが1.5㎜、6㎜、7㎜と非常に薄く、加工が容易で、現状の床の上に直接施工できますので、模様替えに非常に適しております。
以上フローリングについて見てまいりましたが、様々な種類・機能を持ったものが発売されております。お部屋の雰囲気、用途に応じて、フローリング材を上手にお選びいただき、快適にお住まいいただければと思います。また、アレックスではほぼすべてのフローリングメーカーを取り扱っております。素材も無垢の木材フローリングや、桐や竹、色も黒から白へとお部屋に見合ったフローリングをお探しできます。詳しくはアレックスまでお問い合わせ下さい。